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久兵衛物語(その一)



 昔々、久兵衛というたいへん豪傑男がいて、ある時あまりにも仕事が忙しくて、飯を食う暇もなかったので、 朝に餅を三升(注1)ついて、それを一気に全部食って、三日も四日も働き続けたそうだ。
 口をあけると、のどまで餅が見えたという。
 又、たいへん力も強く、米俵の二俵や三俵ぐらいなら、下駄をはいたままかついで歩いたそうです。


注1)三升
一升で約30個分の餅に相当する。